幕板に2mmの孔を開けて、外径2mm、肉厚0.45mmという黄銅パイプを2mm長に切って差し込んだ。灯具というか、正確にいうとガラス・レンズの押え金。
孔の周囲の硬化と、パイプの固定には瞬間接着剤を使った。1両4か所、7両で28か所。パイプの出代が難しい。
【京阪の薀蓄11】車側灯のモロモロ
この鉄道では、側面に向かて右が「車側灯」で色は赤、客室の側引戸が開いているときに点灯する。左は「非常知らせ灯」といい橙色、客室の非常ボタンが押されたときや、空気バネ圧力が異常に低くなったときに点灯する。呼び名は各社マチマチ(ちなみに、この鉄道の「戸閉知らせ灯」は運転席にあって、その点灯が出発指示合図と同義)。
車側灯と非常知らせ灯は共に、基本的に車掌が確認することになっているから、ガラスのレンズはそちらを向いたモールド。LED式では発光体を前後方向に向けて植えてある。大津線の2両固定連結車に非常知らせ灯が無い理由は、乗務員室で確認できるからだったはず。点灯と同時にベルが鳴動したんだったかな。
2400系では1988-91年の改修工事でこれらの位置を変えた。それまでは間柱(まばしら)上だったので、車外からしか電球を交換できなかった。裏には荷棚のブラケットが付いていた。それを側窓中心の幕板として、車内側にフタを設けたというわけ。1970年の5000系新造時が最初。2200系冷改、1000系冷改、2600系冷改、新1800系と改造していき、2400系が最後。
もちろん、定期入場で車側灯の電球は全数交換だから、営業列車で球切れなんてことは聞いたことが無い。非常知らせ灯がどうだったかは、忘れた。
車側灯での一番の思い出は、消灯のタイミング。側引戸は、戸閉スイッチを操作して3.0秒で閉まる調整がされていた。とはいっても、編成全車両では僅かだがバラつきがある。消え方がパタパタパタという感じ。
ところが、車両メーカー新造直後の編成は、それこそ、一斉にパッと消えた。
車掌にとってはスコブる気持ちが良いはず。工場担当となって、これを実現しようと考えた。しかし、戸閉機とリミットスイッチ、それに引戸の調整の担当部署が別で、手戻り作業も多く、とんでもなく手間の掛かることが判った。それに、運転サイドの要望も無かったし、ということで諦めた。今は組織が簡素化されて、実現しているかもしれない。
ところで車両定規は、ここのところを特別に拡張して適用しているんだけれど……。
posted by ワークスK at 19:38|
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京阪2400系7連1/45
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