実は、とれいん誌2013年1月号に中川勲氏が発表された2600系を見て、そのシャープさに感動し、倣うこととした。巻末にあった1/80の型紙寸法を、そのまま1/45に拡大していたのだ。
それの側窓の天地が11.5mm。
ところが、澤村達也先輩が描かれた2000系2次車(1980年刊「京阪電車70年」)を確認すると12mm。1/45では1mmの差。ありゃ! ということで、各部の寸法を当たると、異なる点がいくつか。中川氏は、機芸出版社刊「日本の車両スタイルブック」の2000系1次車を下敷きにされたのかもしれない。
【京阪の薀蓄1】2000〜2600系の側面は、2000系1次車ボディだけが割付と窓幅だけでなく、窓高さも異なる
誰も気が付かないだろうと、このままいく気にもなったが、さらに一つ。
側板の腰部を曲げてみたら、ガタガタ。滑らかな曲面にならない。

紙の目、繊維の方向を縦にしていた。内張りは横として、90度クロスさせるつもりだった。それがペーパー車体の常道のはず。とれいん誌の記事では、この点について触れていないし、大丈夫だろうとタカをくくっていた。
ガタガタの理由は、紙が厚いことかもしれない。
0.5mm厚アイボリー紙が容易に入手できると判ったし、最初からやり直すこととした。
資料を持ち出し、セクションペーパーを取り出して図面を描き始めた。妻面には窓も引戸も設けないことにしていたのだけれど、感じが出ないか。ただ、側窓の2段サッシは絶対にやらないぞ〜。
押切り用のノミを何本、作らなければならないのだろうか。気が遠くなってきた(笑)
【追記】大昔に発売された梅鉢製作所というところのブラス製1/80の2000系2次車キットは、側窓が正しい天地寸法になっていた、という話をT氏から伺いました。2014-02-24
01 2000系1次車の側窓寸法
02 側行先表示窓の曲面ガラス
03 卵形断面車体側出入口の戸袋幅
04 妻引戸の引き勝手
05 6000系貫通引戸の窓の位置
06 雨樋添えゴムは塗装をしない
07 鋼製車の雨トイは曲がっている
08 クーラー外キセの車体取付方法
09 クツズリを無塗装とする理由
10 2400系の簡易運転台はM2車にも
11 車側灯のモロモロ
12 かたの神社の最寄駅
13 久修恩寺曲線
14 難発音駅名「七条」
15 京阪樟葉駅の謎
16 樟葉駅の女子大生アルバイト
17
側板は普通なら外板を縦目、内張を横目にしますが、卵形断面ではその常識は通用しません。
曲面をしっかり出すには、木工ボンドで接着し、木型に挟んで固着させるという手があります。
>>重ね重ねのコメントありがとうございます。木工ボンドですよね。我々は! 水で薄めて、刷毛でサッと塗り、パッとクっ付けるという、西尾博保氏直伝の‥‥【ワークスK】